新緑がまぶしい季節です。会計業界は、3月決算法人の申告月を
迎え、忙しくなってきています。
先日、「100円のコーラーを1,000円で売る方法」
(永井 孝尚 著)という本を読みました。大阪のリッツカール
トンホテルでは、ルームサービスで、定価100円のコーラーを
1,035円で販売しているそうです。一見高額に思えますが、
最適な温度に冷やされ、ライムと氷が付いた、この上なく美味し
い状態でコーラが運ばれてきます。中身は100円のコーラであ
ってもサービスを付加することで1,000円で販売することが
可能となるのです。
一方で、ディスカウント店へ行けば、箱売りのコーラが、1缶
あたり60円くらいで販売されています。
今、日本市場では、ディスカウント店のコーラのように、過度
の価格競争が続き、企業が疲弊し、成長することが難しい状況に
なっています。縮小する国内市場での消耗戦に見切りをつけ、海
外へと進出する企業が増えています。市場が広がっている間は、
価格競争をしていても問題ないのでしょうが、市場が頭打ちにな
ったときに、そのようなやり方が通用するとは思えません。
既存のお客様を大切にし、相当の対価もしくは、それ以上の対
価を支払ってでも購入したいと思われるような付加価値のついた
質の高い商品やサービスを提供することこそが今企業に求められ
ているのではないでしょうか。
税理士 光廣 昌史