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2021年7月28日
第5回「話し過ぎは禁物?」税務調査は通常、朝10時から始まります。そこでまず調査官は、「最近めっきり寒くなりましたね」「先日の地震の影響は大丈夫でしたか?」など世間話から切りだしてきます。 社長からすると、「前置きはどうでもいいから、早く税務調査を始めてくれよ!忙しいんだから」と思うでしょうが、調査官からすると、世間話も大事な税務調査のテクニックの1つなのです。 税務調査を喜ぶ社長はいません。ですから特に税務調査初日は、社長が調査官を警戒しているのが当然です。調査官も警戒されたままでは、社長が質問に対してまともに答えてく… -
2021年7月28日
第4回「税務調査に社長の同席は必要なの?」税務調査を受けたことがある社長はおわかりでしょうが、税務調査とは暇なものです。調査官がパラパラと帳簿をめくっている間、社長は何もすることがなく、たまに飛んでくる質問に回答するだけで、1日中税務調査を受けて、社長がしゃべったのはほんの二言三言というのはよくある話です。 会計処理については税理士や経理が回答するわけですから、社長が税務調査に同席する必要がないのでは?と思う方も多いと思いますが、これはあながち間違ってはいません。顧問税理士がいれば、社長自身が税務調査に同席する必要性は法的にはないのです… -
2021年7月28日
第3回「税務調査はどれくらいの頻度で来るの?」税務調査の頻度を調べてみると、まったく税務調査に入られたことがない会社もあれば、3年ほどのペースで税務調査に入られている会社もあります。 実は、税務調査がどのくらいの頻度で来るのかは、会社によってまったく異なります。 とは言え、ある程度は税務調査の頻度にも基準があるので、簡単に説明しておきましょう。 売上が100億円以上あるような大きな会社や過去に重加算税を課されたことのある会社 3~4年に1度のペースで税務調査 売上や利益が大幅に伸びている会社・不正が多い業種の会社 4~5年に1度のペースで税… -
2021年7月28日
第2回「税務調査は断れないの?」税務調査は「できることなら断りたい。」と思われる方も多いと思います。ですが残念ながら税務調査は断ることができません。断ることができないのは、次の法律の解釈からになります。 (1)国税通則法第74条の2(当該職員の質問検査権) 国税庁、国税局若しくは税務署の当該職員は、所得税等に関する調査について必要があるときは、その者に質問し、その者の事業に関する帳簿書類その他の物件又はこれらの帳簿書類を検査し、又は当該物件の提示若しくは提出を求めることができる。 この法律によって、税務署の調査官には「質問検査… -
2021年7月28日
第1回「税務調査って怖いもの?」税務調査といえば、映画「マルサの女」のイメージが強いのか、散々下調べをした挙句、突然やってきて、そのまま上がり込み、書類などを押収していく、そのようなことを想像している方も多いようです。よく勘違いをされますが、「税務調査=マルサ」ではありません。 「国税査察官(マルサ)」が行う調査は、「強制調査」と呼ばれるもので、脱税をしている悪い会社を対象に行われます。通常は、マルサが入ったりはしません。 それでは通常の税務調査とはどのようなものなのでしょうか。会社が受ける通常の税務調査は「任意調査」と呼ばれ…